~ 旧ホームページから引用 青木館長のひとこと~
「ホームレス・生活困窮者自立支援施設」と呼ばれる抱樸館ですが、私たちが考える「自立」とは一体何でしょうか?

見学に来られた方々に「自立している人は手を挙げてください」と尋ねると、ほとんど手は挙がりません。多くの人が「なんでも自分でできること」を自立だと考えているからかもしれません。しかし、社会で暮らす私たちは、誰一人として完全に一人で生きているわけではありません。仕事や生活、サービスなど、様々な場面で他人や社会に頼り合いながら生きています。そして、それはむしろ、人間らしさそのものだと私たちは考えます。「自立」と「孤高に生きる」とは異なる事柄と思います。
「経済的に自立すること」が自立だと考える人もいるでしょう。たとえば、夫が外で働き、妻がパートをしながら家事や育児を担っている家庭があるとします。この場合、妻は自立していないのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。夫と協力し、それぞれの役割を立派に果たしていると言えるでしょう。
抱樸館が大切にしている「自立」は、「自律」に近いものです。それは、自分のことは自分で選択し、決定するということ。したくないことはしない、誰かの指示に従うのではなく、主体的に生きることです。困ったときは誰かに相談したり、助けを求めたりしながら、自分の意思で人生を歩んでいく。そして、できるときには誰かを助ける。
そうした「主体的な選択」と「相互の支え合い」を通して、自分らしい生活を送ること。それが、私たちが目指す「自立」的な生き方です。