抱樸館だより

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●2024年4月15日号
~篠栗霊園にて納骨式が執り行われました~

3月30日(土)、卒業生12名、職員6名、総勢18名にて、しめやかに納骨式が執り行なわれました。2018年12月に社会福祉法人グリーンコープが建立した抱樸館の共同墓「絆」ですが、その時から納骨式を基本、春と秋に執り行い、今回で第10回を迎えました。今回は8名の方が納骨され、60名となりました。
始めに新館長に就任された青木館長より開式のご挨拶。

「聖書のヨハネ14章という箇所に次のような言葉があります。
<あなたがたは心を騒がしてはなりません。
わたしの父の家には、住まいがたくさんあります>

父の家というのは天国のことです。住まいがたくさんある。天国では、住まいのことを気にする必要はありません。野宿することなんて絶対にありません。だから、心を騒がすな、安心して来なさい、と言っているのだと思います。
今日から、新しく8人が、抱樸館のお墓「絆」で眠ることになります。 ようこそ!いや、しかしね、ここで安心して眠れるかな?ここは賑やかなお墓、騒がしいお墓、かもしれません。おしゃべり好きな人、仕切りたがりの人、お酒好きな人・・・ けんかはしないで・・・でも、もしけんかしちゃったら必ず仲直りして、どうぞ楽しく、過ごしてほしいと思います。住まいは、たくさんあります。私のあいさつは、以上です」。

続いて、納骨する8名の方々のプロフィールを久保主任より紹介いただいて納骨。そして参列者全員で、一人ずつお焼香をあげ、お参りしました。「絆」には、200口(こう)まで納めることができます。
晴天に恵まれ、亡くなられた方々の生前の思い出を語り合い、偲びながら、温かい時間が流れました。

(レポート:相談員 中野)

納骨式 納骨式

納骨式 お花見を開催しました 納骨式

3月30日(土)納骨式の後、うららかな日差しの中、箱崎公園においてお花見を催しました。

ソメイヨシノ、ヤマサクラは5分咲のちらほらでしたが、オオシマサクラは綺麗な白い花を咲かせていました。卒業生20名、入居者5名、職員9名、元職員2名、総勢36名での賑やかな催しとなりました。

最初に、4月から新館長に就任した青木館長の紹介・挨拶、「えにしの会」藤田会長より再任の挨拶、卒業生を担当するチーム職員の挨拶を行いました。その後は全員で歓談、話しの内容は「あっちが痛い、こっちが動かん。」と体調・健康の話が中心ですが、見慣れた顔、久しぶりの顔、新たな顔、を確認し合い、楽しい話の場となりました。

歓談の後は、抱樸館厨房で作成の豪華なお弁当タイム。結構なボリュームでしたが完食された方が多くあり、皆さんの元気な様子がうかがえました。

最後は「来春のお花見は100人の参加を目指します!」と青木新館長からの豪語な挨拶で笑いの花を咲かせ、お開きとしました。

(レポート:相談員 宮原)

お花見 お花見


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●2024年4月1日号
~抱樸館福岡、館長 早野退任のご挨拶~

退任のごあいさつ -宝物-

この度は、抱樸館福岡の館長として3年間務めてきましたが、3月31日をもって退任することとなりました。館長として抱樸館福岡に赴任してからは、怒涛の日々を送っていました。私の人生におけるこの3年間は、かけがえのない宝物です。たくさんの人と出会い、共に笑ったり、共に泣いたり、共に誰かを心配したり、ケンカしたり、そして、卒業されたりお亡くなりになったりという別れ、多くのことを経験させていただきました。

ありがとうございました。みなさん、お元気で。また、どこかでお会いしましょう。

早野 誠

早野館長

~抱樸館福岡、新館長 青木着任のご挨拶~

みなさま、こんにちは。
この度、早野館長からバトンを受け、抱樸館福岡の館長に着任しました。
2010年、抱樸館福岡が開所。初代館長として働かせていただきました。
2013年、粕屋困りごと相談室が開設するまで、館長を務めさせていただきました。

2010年(平成22年)当時、行政の概数調査では、全国に13,124人、福岡市では969人のホームレスの方を確認していました。2023年(令和5年)では、全国で3,065人(23%)、福岡市では144人(15%)まで減少しています。ホームレス支援の施策が進んで10年前と比べて体制が整いました。町でもホームレスの方、野宿生活者の方は見かけることが少なくなったかと思います。では、「ホームレス問題」は解決されたのかと問われたら、「まだ解決していない」「まだまだ息の長い取り組みが必要だ」と言わざるを得ません。

現在、抱樸館福岡に入居される方のなかには「路上生活(野宿)を経験していない」という方が多くいらっしゃいます。「ネットカフェで暮らしていた」という方もいれば、「3日後には家賃滞納で強制退去になります。どこか身を寄せる場所がありますか?」とか、「日払いの会社寮で長年暮らしてきたのですが、病気をしてしまって働けなくなりました。寮は出ていかなければいけません」というような相談が多くなっています。

そのような相談は、家族や友人にできないからこそ、抱樸館に相談されるのだと思います。「ホームレス問題」の本質は、「ホーム」と呼べるような家族的関係が「ない(レス)」ということですから、やはり「ホームレス問題」は解決していません。孤独や孤立が課題となっている昨今、抱樸館は、やはりこの現代社会に必要な施設です。

家があるとか、ないとか、そのようなことではなく、必要な方には利用してほしいと思っています。例えば、ひきこもっている方々にも利用してほしいし、家族関係で悩んでいる方も利用されて大丈夫です。年齢は10代でも80代でも、男性も女性も、さまざまな性の方も、病気があっても、障害があっても、抱樸館が対応できる範囲であれば、利用してほしいと思っています。抱樸館は児童の施設でも、障がいの施設でも、高齢の施設でもありません。さまざまな方が利用できます。日住(日常生活支援住居施設)ができたことで、福岡市以外の方も利用できるようになりました。抱樸館を利用していただくなかで、元気を取り戻し、新しい出発のお手伝いをしたいと思います。

抱樸館の運営には、さまざまな方の応援を必要としています。「抱樸館を支える会」の会員さん、食材を提供してくださるメーカーや生産者の方々、カフェや料理練習会のボランティアも募集中です。

精一杯がんばります。今後とも、抱樸館福岡を宜しくお願い致します。

青木館長

~退職される藤浦さんよりメッセージを頂きました~

この度、退職するにあたり、メッセージをとの事でしたので拙いながら思いつくまま抱樸館について綴って行きたいと思います。抱樸館がどういった活動をしているかもよくわからないままのスタートから早3年が経ち今回退職の運びとなりました。

改めて自己紹介させていただきます。日報・経理補助を担当させて頂いていました藤浦と申します。私が最初感じた事は、ホームレス支援の多様性でした。安心して暮らせる環境(住居・食事・金銭・対人関係等)が整えば多くの問題が解決するのではないかと考えていましたが、それはとても甘い考えだと実感させられました。それに対応なさっている担当者の方々の努力にただただ頭が下がる想いでした。ここに来るまでに、いろんな事があり人がいる分だけその人の背景に違いがあり、それを踏まえた上での支援の大変さを目の当たりにする毎日でした。そこで学んだことは、人と人との距離感の重要性でした。受付事務という立場上、利用者さんと担当者との橋渡しという事を特に意識して仕事をしていたように思います。

藤浦さん


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●2024年3月15日号
~多々良校区歩こう会に参加しました~

小春日和の快晴の中、多々良校区歩こう会が開催されました。
各町内、小さな子ども達からシニアの方までそれぞれ思い思いの格好で参加をされ、会話と笑顔が溢れる楽しい1日となった模様でした。

抱樸館からは、早野館長・青木副館長・河野相談員・入居者8名・卒業生2名と大所帯で参加をさせて頂きました。今年はバードウォッチングイベントもあり、双眼鏡を片手に熱心に観察されてる方々も多数いらっしゃいました。行きは良い良い帰りは・・・・・。歩幅も段々と遅くなり、帰り着いた時は少し疲れた様子でした。 何気なく見ていた景色の中に、素敵な発見と出会いがあり豪華なお弁当と参加賞も頂き、達成感と笑顔をお土産として皆さん帰路に着きました。

最後に、開催にあたりご尽力頂きました実行委員会の皆様方心より感謝致します。有難うございました。

多々良校区歩こう会 多々良校区歩こう会
多々良校区歩こう会


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●2024年3月15日号
~退職される坪田さんよりメッセージを頂きました~

暖かい日が続いたせいか我が家の梅は早くも散ってしまいました。
人を支援する仕事に就いて足掛け14年、よくもこんなに長く、人を支援する(おこがましいですね)続けて来られたものだとしみじみ思います。

最初に抱樸館に来たときはグリーンコープの職員で、開館前の見学に随行する業務でした。真新しいピカピカの抱樸館でした。それから暫らくして抱樸館を拠点にした支援事業に参加し、困窮者自立支援相談事業所、NPO抱樸の職員を経て、2017年に抱樸館に戻ってきました。主任や副館長を経て、現在はパート職員として勤務し、主に抱樸館を卒業された方の対応や居住支援法人の業務を中心に活動しております。

25歳から生協(その頃はグリーンコープではありませんでした)に勤務させていただき、実にいろいろな業務を経験して来ました。グリーンコープを60歳で、NPO抱樸を65歳で、そして本年70歳を迎えました。

「まだ働けるかもしれないなぁ」と思いつつ、「でも一生はできないなぁ」とも思い、引退をきめました。長く働いてきましたが、人と係らない仕事はありませんでした。中でも、抱樸館福岡はその人の人生により深く係る仕事です。大変なことや頭を悩ますことも多いですが、とても大切な時間です。

残った職員の皆様、お身体と心の健康に気をつけて進んでいってください。あと1ヶ月もすると、抱樸館福岡の桜も見ごろになります。桜の花に送られて抱樸館を去ろうと思います。

長い間本当にお世話になりました。ありがとうございました。



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●2024年2月15日号
~恵方巻きを食べていただきました~

2月3日(土)節分の日に、日頃はなかなか食べられないお寿司屋さんの「恵方巻き」を準備しました! 「今年の恵方はどっち?」とか、「やっぱりお寿司屋さんのはうれしいね~」などの声が上がっていました。今年の恵方は、東北東!みなさん、おいしい、おいしいと丸かぶりされていました。今年は、ねり天がのったおそばも添えました。これからも、季節の行事は大切にしていきたいと思います。

節分 節分


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●2024年2月1日号
~スタッフを紹介します~

抱樸館に入社して早4ヶ月になります。藤元と申します。全く違う畑で働いてきた私にとって生活困窮者の自立支援は全てが初めての経験でした。現実にここまで人の人生に深く関わるなんて想像を超えていました。そして支援の種類や方法も多岐にわたり驚きの毎日です。経験豊富な素晴らしい諸先輩方に恵まれ多くを学ばせていただいております。
生きる、ということがこの仕事に全て含まれている、そう感じます。信頼していただける相談員を目指します。健康で元気に楽しくをモットーに!


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●2024年1月15日号
~カフェさんぽみちを開催しました~

2024年最初のカフェさんぽみちを1月12日に開催しました。天候が悪く、寒さもあった影響か、前回開催した時に比べ、少し来店者は少なかったですが、久々に来館された卒業生も見えられ、ともにひとときを過ごしました。現在は1か月に1度の頻度で開催しています。カフェさんぽみちは、人間関係の薄まりが社会問題となっている時代において、卒業生同士がカフェの場で再開することや入居者が新たに関係が結べる場所、また地域の方々も集える場所でありたいという想いがあります。

カフェさんぽみち カフェさんぽみち

今回は卒業生、入居者、職員計45名の方がご来店されました。最近の出来事や、ちょっとした悩み事など会話が弾みました。

カフェさんぽみちは毎月第2金曜日に開催しています。

開店:13時30分 
オーダーストップ:15時15分
閉店:15時30分 

上記の時間にて開催しています。是非、お越しください。次回は2月9日(金)の予定です。お待ちしております♪


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●2024年1月1日号
~館長早野から~

新年あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さてさて早いもので抱樸館福岡は今年で14年目となります。これまで1,500名以上の卒業生や入居者のサポートをさせていただくことが継続できているのは、みなさまからの寄附や、グリーンコープのお取引先や生産者からの食材提供のおかげです。この場を借りてお礼申し上げます。本当にありがとうございます。これからも抱樸館福岡に関わった方々のサポートに職員一同邁進してまいります。

『元日の抱樸館福岡』
10時~ 抱樸館福岡近くの神社に入居者と卒業生と一緒に初詣
12時~ 昼食:お雑煮やおせち
14時~ カラオケ・卓球

元日の抱樸館福岡 元日の抱樸館福岡

元日の抱樸館福岡 元日の抱樸館福岡

~お知らせ~

☆1月12日(金)カフェさんぽみちオープンします☆

13時30分 開店
15時15分 ラストオーダー
15時30分 閉店

1杯100円でで、どなた様もご来店いただけます。
お待ちしています♪


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